少し前のことだけど
テレビで、窪塚洋介がアメリカのインディアン居留地にホームステイする番組を
やっていた。
インディアンの文化が年々失われていく現状の中で、
自分たちの文化や伝統を残そうとしているおじいさん、おばあさんの姿が
そこにはあった。
自分たちの文化や伝統を残すのって、すごいエネルギーがいることだなあ…。
まず、自分自身の気力が充実してなきゃだめだ。
私らはそういう努力を全然してないなあ。
でも、子どもに伝えたいことって、あるはずなんだ。
些細なこともあるし、哲学もあるけど、子どもに残したいこと、
伝えたいことがある。
そのための努力を、しないといけないよなあ。
もう、そんなに時間はないんだから。
そんなことを思っていたら
先日、エコ雑貨のメーカーの方、数人と会う機会があって、そこで
最近ブームになりつつある「ロハス」ってどうよ?みたいな話になった。
ロハスとは人と地球がいつまでも健やかに続いていけるようにと願いながら
行動する人たちの総称。
「Lifestyles Of Health And Sustainability」の略。
最近は「スローライフ」をより幅広くポピュラーにしたようなポジションで、
企業の宣伝文句にも使われていたりする。
この言葉の「Sustainability=持続可能な社会」って
どうとらえたらいいんだろう?とTさんが首をかしげた。
持続することが目的になったり、保守的になることだったら、
私たちにとっては、しっくりこない…。
という話の中で
「Sustainability っていうのは 伝える ってことじゃないかな」と
投げかけると、みんなの中に何かが ぽとん、と落ちた。
続けていくこと、つなげていくこと、伝えること。
それは、固執することでも保守的になることでもなく
能動的な流れ、うねり、スパイラル。
本来のSustainabilityの語意とは、ズレるかもしれないけど
そんなふうに読み替えてみると
あのインディアンのおばあさんたちが、自分たちの伝統文化を
残そうとしていること、伝えようとしていることに
強く共感を覚える。
何を伝えるのか、何をつなげていくのか。
それを見極めるのはとてもむずかしいけれど、
昨今ブームの「ロハス」を、ただの表層的な流行で終わらせるのか
それとも、ライフスタイルの根源的なシフトコンセプトとするのか、は
その問いかけをいかに真摯に受け止めるかで
大きく変わってしまうのでないか、と思うのだ。