物語は、--1968年
京都の高校生と、朝鮮学校の学生たちとの、恋とケンカの日々。
なんだけど、これ、
新選組の時代から約100年後の京都、なんだよね。。
木刀をかついで街を闊歩する青年たち
路地でメンタ切ってにらみ合う集団
この国は世界はどうなるんだと憂える者たち
鴨川の河原での大決闘
血を煮えたぎらせて闘う若者たちが
まるで幕末の浪士たちのように見えてしまうのだ。
60年代という時代背景もある。
日本と近隣諸国が荒れていて、若者の心が大きく動いた時代。
世界が変わっていく予感。体制への反発。
エネルギーがあふれてとまらない。
そんなところが、妙に幕末に似ている。
竜馬のように登場するフォークシンガーもいたしね。
19歳の豊田勇造はあんなふうだったのかも。
そんな風雲の中、
近くにいるのに遠い存在である在日朝鮮人との関わりが描かれる。
朝鮮との関わりを描くことの難しさを、この映画でもやはり痛感した。
まあ、答えなどすぐに出るものではないし。
知らなかったことを素直に認め、自分から歩み寄る。
理解されるより理解することを、とまとめておこう。
暴力シーンが多すぎて、
残念ながら、子どもと一緒に観ることができない映画だった。