火曜日。出社してまもなくデイサービスから電話があった。義母の熱が高いとのこと。
念のためお医者さんに連れて行ってほしいとのことで、
すぐに家に戻り保険証などもってデイサービスに迎えに行った。
数日前から痰のからむ咳をしていて気になっていたけど、
熱はなかったので様子を見ていたところだった。
デイサービスではベッドに横になっていて頭を冷やしてもらっていた。
少し頬が赤くとろんとした目をしている。話しかけてもぼーっとしている。
熱のためか起き上がるときもふらつき、靴の履き方もわからなくなっている。
車に乗せて行きつけのクリニックへ。
看護婦さんやお医者さんに「具合のわるいところある?」と聞かれるが
「別にないです、大丈夫」と。さっきまで咳き込んでいたことも忘れている。
ときどき、わたしのこともわからないようで、
隣に座っているわたしに「お世話になります」などとご丁寧に挨拶してくれる。
普通の人だって熱が出ればぼんやりするんだから、
認知症の脳は輪をかけてぼーっとなってしまっている。
インフルの検査は陰性、肺炎の疑いもなさそうとのことで、
一応、痰切りや抗生剤などの薬が出る。
前回、認知症の診察を受けたときの血液検査の結果を見せてもらう。
検査結果は良好。先生が「息子さん(しうさん)よりいい数値かもしれないね」と笑。
家に帰って薬を飲むためにごはんの用意をするが、ほとんど残してしまう。
薬の飲み方もわからなくなっている。
水曜日。朝、熱を計ったら平熱。咳もあまり出ない。
ふだん薬を飲んでいないので、よく効いたのかも。いつも通りデイサービスに行く。
夜、フラのレッスンがあって遅くに帰ったら、ちょっと今まで以上に元気になって、
台所をうろうろしたり、おしゃべりが止まらなかったりしている。
しうさんはもう辟易して、わたしが帰ったとたんに2階にあがってしまった。
木曜日。顔つきがずいぶんしっかりして、目に光が戻ってきた。
数日前の弱々しい顔つきはどこへやら。食欲もほぼ回復。
夕方、デイサービスから電話。お昼寝のあと、ベッドから起き上がる時に
よろけて尻もちをついてしまったとのこと。
念のため整形医院で診察、レントゲンを撮ったところ、特に問題はなかったけど、
もう骨が弱くなってるから、気をつけて様子をみてください、とのことだった。
帰宅して様子を見た感じでは、特に問題なし。
それより、行動やおしゃべりがむしろ活発になって、
半年から1年前くらいの症状に戻っているような感さえする。
夜中に起き出して、妄想めいたことを延々しゃべっているが、話の内容はわけがわからない。でも、こんなに長い時間しゃべり続けるなんてすごく珍しい。
今週は病院に行ったりして刺激を受けたり、熱が出て朦朧としたりしたので、
いろいろ混乱したのだろう。
こんなふうに夜昼逆転した時のために、クリニックの先生が出してくれた
漢方薬「抑肝散」を飲ませてみる。
認知症になる前は、義母が自分で薬を飲むことはあったけど、
認知症になってわからくなってからはほとんど薬を飲んでいなかった。
ここ数日の薬がどんなふうに影響するか、しばらく様子見。